2021年9月27日月曜日

海わたる風~咸臨丸 長崎編 第2レグ(長崎⇒長崎)2021年07月18日~25日

◎2021年07月18日(日)

・13時、長崎出島を出港。夜航海。平戸島西方海域に平戸島に沿って百隻を超えるイカ釣り漁船。イカ釣り船を避けてその西側を北に向かう。緊張するが、漁火は美しい。

(写真は平戸島沖の漁火)



◎2021年07月19日(月)

・08時、対馬に接近。厳原入港計画を変更し、万関海峡を通峡し浅茅湾に入る。浅茅湾は鏡の海面。13時、厳原港どんつきの物揚場に一時係留。税関船の隣の係留予定の物揚場からイカ釣り船が出港した後に移動し係留。

(写真上は万関海峡、写真下は厳原港にて)


◎2021年07月20日(火)

・今日は一日、対馬南部地域をレンタカーで観光。午前中は金田の城(き)に登る。歴史ある遺構。白村江の戦で敗れた後に築かれた。瀬戸内、九州に28の城が確認されていると聞く。又、狼煙台も築かれた。海わたる風咸臨丸航海の次は城や狼煙台の跡を訪ねたい。『匠』で昼食後、豆酸埼(つつさき)灯台へ。

(写真上は金田の城から見た浅茅湾、写真下は豆酸岬。)



◎2021年07月21日(水)

・05時厳原港を出港。五島列島の最北の島宇久島平港に向かう。入港直前にエンジンは駆動しているのに前進も後進もできなくなる。エンジンルームを開けて確認すると、プロペャフトがエンジンの動力を伝えるカップリングから抜けている。フィッシャリーナを管理する漁協に連絡し曳航をお願いする。とりあえず漁協桟橋に曳航、係留した。プロペラを確認すると、プロペラが見えないほど漁網が絡みついている。シャフトが抜けた原因がわかった。漁網がプロペラに絡みついてプロペラシャフトが固定され、カップリングの回転により、シャフトを留めている貫通ボルトが千切れるとともにカップリングが擦れて、シャフトが抜けてしまったのである。まず、絡みついている網と縄を包丁で切り外す。漁網は一抱えもあった。カップリンングの締め付けボルトを緩め、プロペラを押しこうもうとしたがびくともしない。宇久島では上架設備がないので何とかシャフトを入れなければならない。翌朝にフィッシャリーナまで移動してハンマーでたたいてみることにする。本日は漁協桟橋に停泊。夕食は居酒屋『おおきに』にて。トイレは少し離れているが宇久町観光協会案内所を使用。

◎2021年07月22日(木)

・08時、作業に向かう潜水士船が様子を見に寄ってくれた。フィッシャリーナへの曳航とシャフトの挿入をお願いする。ハンマーでたたいてシャフトをカップリングに挿入できたが、貫通ボルトの穴を合わせることができなかった。とりあえず、カップリングのボルトを締めて固定。中速で港内を試運転。前後進できる。航海計画通り本日は自転車で宇久島西部区域を観光。『あられ茶房』で昼食。アコウの巨木、宇久島神社、平家盛公上陸地、乙女の鼻園地を回り平港に戻る。電動自転車は優れもの。フィッシャリーナの浮桟橋で水道シャワー。夕食は『なかよし』にて。

(写真上はフィッシャリーナにて、写真下は平家盛上陸地にて)



◎2021年07月23日(金)

・06時出港。トラブルがなければ中通島奈留尾港へ向かう予定が、港を出て10分もしないうちにシャフトが抜けた。やはり、貫通ボルトが必要であった。北東の風があり帆走で艇速が5ノットあったので、長崎港に向かう。ところが、平戸島を過ぎたあたりから風がなくなり、僚艇『RIKI』を通じて、サンセットマリーナに曳航を要請。江島付近から曳航開始。17時サンセットマリーナ入港。直ちに上架。夕食は『RIKI』の招待。『RIKI』のサポートに感謝です。

(写真は上架中のサザンクロス)

◎2021年07月24日(土)

・10時シャフト挿入。貫通ボルトを装着。これで安心。直ちに下架。試運転良好。燃料を補給する。

(写真はサンセットマリーナにて)

◎2021年07月25日(日)

・天草牛深港、宇土半島三角港に寄港して八代海、有明海をクルーズする計画を断念し、13時、出島マリーナに向けて出港。通称軍艦島と呼ばれている端島を一周。端島は、南からのうねりでまるで波を切って航行している軍艦。16時30分出島マリーナに係留。8日間250マイルの第2レグを終了。今航は天候には恵まれたものの思いもよらぬトラブル発生の航海でした。

(写真上は端島、写真下は出島海の駅に係留中のサザンクロスから見た風景) 


0 件のコメント:

コメントを投稿