2010年8月30日(月)09時LCT(8月31日05時JST)
位置南緯15.2度。西経174.0度。天候晴。風向北東。風速10ノット。波高1.5m。気温30度。気圧1013mb。針路260度。速力5ノット。タックスターボード。メイン2ポイントジブフル。エンジン1650rpm。乗員健康。
状況:09時、風が更に落ち。低速が2ノットに落ちました。フィジースバ港まで残航が500マイルとなったので機帆走に切り替えました。このままで速力5ノットで、航海時間100時間消費軽油200リットル、20リットルポリ缶10本です。昨日から今日にかけての星空は今までに無く鮮やかでした。風が10ノットでうねりがわずかでショックコードで舵を固定しても数分間はコースを保てます。セイルがバックを打たなければそれでよしとして、南緯15度の夜空を仰ぎます。20時、北の空を見ると夏の大三角形。白鳥が銀河を南に向かって飛んでいます。その銀河は、天頂のケイローン(いて座)の弓、さそりの尾、南天のケンタウルス(半人半馬)の前足を浸して、南十字星に流れています。北の十字と南の十字を銀河が結んでいます。西の空には、まばゆいばかりのビーナス(金星)とそれに負けじと輝く麦の穂スピカを左手に持った乙女が水平線の雲間に隠れていきます。水平線に沈んで行く南十字星やビーナスを見送りました。東の空には秋の四角形。天馬ペガサス。乙女にかわりアンドロメダが昇ってきます。黄道12星座のうち、乙女座、天秤座、さそり座、射手座、山羊座、水瓶座、うお座が西から天頂を通り東の空に連なります。23時になると、下弦の月が昇ってきて星空ドラマの一時休憩です。次のワッチ。4時、4時間で空は60度回転します。東の空には、冬の星座オリオンが出てきています。この緯度ですとなぜか逆立ちするような動きになります。東の空は、星座というより星を眺めたほうが美しいです。「サザンクロス」は西に向かって進んでいるのでコクピットから東の空が良く見えます。北から南へ、明るい星が並んでいます。ぎょしゃ座のカペラ、雄牛座のアルデバラン、オリオン座のペテルギウス、リゲル。ふたご座のカストル、ポルックス。子犬座のプロキオン、大犬座のシリウス。そして、アルゴ船リュウコツ座のカノープス。カノープスは日本ではなかな見られませんが、南東の空高くシリウスと競うように輝いています。5時30分、東の空が白ずんできました。一日の始まりと言われる夜明けです。24時間交代でワッチを続けていると一日の始まりがどこかわかりません。日が昇り、日が沈み、星空が広がり、月が昇り、日が昇る。時はつながり流れていきます。最後に一言、「南天の星空を充分に満喫しました。いい夏休みでした。ありがとうございました。」さて、昨日の昼食は、スルメにビールに豆乳フレークに缶詰めフルーツ。夕食はそうめんに魚缶詰。今日の朝食は炊きたてご飯に焼き海苔、ふりかけ、野菜の煮物、わかめの味噌汁でした。
2010年8月31日火曜日
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